Monsieurおむすび

私はモスクワを歩くのMonsieurおむすびのネタバレレビュー・内容・結末

私はモスクワを歩く(1964年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

シベリアから出張でモスクワを訪れた青年ワロージャとモスクワっ子のコーリャは乗り合わせた地下鉄で知り合い、街を探索する。
コーリャの友達でその日、結婚式を控えるサーシャは軍の急な召集に困っていた。
レコード店に勤めるアリョーナは買い物に来たコーリャとワロージャの心を一編に掴んでしまう。

その日、出会ったばかりのコーリャ、ワロージャ、アリョーナの3人を軸に、若者の何気ない1日を瑞々しく捉えたラブコメ。

いきいきとした人物たちが無軌道に動き回る。
自転車に乗って右から左へ。
泥棒を追いかけ奥から手前へ。
回転遊具は上下にぐるぐると。
柔らかな躍動感がスクリーンを覆う。

犬にまつわるやり取り、タクシーの件、夜の盛り場の徘徊、ドタバタの結婚式、そしてラストの地下鉄のホームの素晴らしさ。
全てが夢のような一期一会。
人生で忘れらない日があるとすれば、きっとこんな1日だろうし、こんな風に生きてみたいとさえ思えた。

若者たちと共に魅力的なモスクワの街並み。それを捉えるカメラの妙味。
「私はモスクワを歩く」のタイトルのままに、彼らと一緒に歩き回った気持ちにさせてくれる快作。
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