逃げるし恥だし役立たず

ポケット一杯の幸福の逃げるし恥だし役立たずのレビュー・感想・評価

ポケット一杯の幸福(1961年製作の映画)
3.5
フランク・キャプラの後期の作品、監督としてかつての勢いは落ちているが秀作。マイ・フェア・レディの老婆版で心温まる物語。童話を描き出すようなオープニングから、一難去ってまた一難、感動的なラストを迎える。りんごを売るアニー婆さん(ベティ・デイビス) と日頃の恩義を感じて一肌脱ぐドゥード達とが起こすドタバタ喜劇、娘(アン・マーグレット)との再会後に思惑は破綻していく。ラストは荒唐無稽と言うなかれ、情けは人のためならず、この瞬間だけは地球が一老人であるアニーのために廻っている。まさに小さなポケットが幸福で一杯になる感動的なラストだ。
刑事コロンボでお馴染みのピーターフォークも出演。