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パンドラの箱のRinのレビュー・感想・評価

パンドラの箱(1929年製作の映画)
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ルイーズ・ブルックスが可憐でエロティックだという感想以外をシャットアウトされた気分だ。破滅的に可愛い。なんだこれ。こんな映画があっていいのか(あっていい)。良識と俯瞰を叩き起こしてまともな感想を書こうとする気が全然起こらない。黒髪ボブのポップアイコン。強烈。以上。若干の投げやり気分さえ感じながら観終わった。『嘆きの天使』のマレーネ・ディートリヒ、『情婦マノン』のセシル・オーブリー、『スカーフェイス』のミシェル・ファイファー、『レオン』のナタリー・ポートマンなどなど、映画史上の「ヴァンプ」や「ファム・ファタール」が全部霞んで見える。

ルイーズ・ブルックスは読書好きで、セットの隅でショーペンハウアーを読んでいたこともあったというエピソードが紀伊國屋クリティカル・エディションDVD付属の解説書に書かれていた。晩年は記憶の薄れることへの恐怖感からか図書館員に1日日何十回も質問や誤字指摘の電話をかけていたらしい。

【死ぬまでに観たい映画1001本(第五版)】320/1001
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