YasuhitoArai

祝福のYasuhitoAraiのレビュー・感想・評価

祝福(1956年製作の映画)
3.8
原作:魯迅。
辛亥革命期の中国。未亡人の祥林嫂は、借金のために姑に売られそうになり、逃げ出すが・・・という話。

ひたすら祥林嫂が酷い目に遇う。終始重苦しい気持ちになる。
今まで見た中で一番悲惨な結婚式。嫁は強制的に拐われて来て、後ろ手に猿轡で婿と対面、結婚したくないと叫びながら逃げようとするが逃げられず、自殺をしようとして机の角に頭をぶつけて出血と失神、嫁が失神した状態のまま結婚式の儀式が執り行われる。ヤバすぎる。

祥林嫂がひたすら働くが、借金や不運が続いて報われない。遂には信仰にも頼るが、それにも裏切られる。中国の運気を気にする風潮が色濃く出ている。そして金持ちの策略により、酷い目に遇う祥林嫂。金持ちが悪役。祥林嫂が貧しい状態で働いてばかりなので、観ていて就労意欲が削がれる。
最後に、昔はこういうことがあったけど、今はないというナレーションが説得力がない。

冬に降っている雪の具合が良い。
北京フィルムスタジオのロゴがモスフィルムみたい。
YasuhitoArai

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