映画を見る猫

第9地区の映画を見る猫のレビュー・感想・評価

第9地区(2009年製作の映画)
4.5
昔、レンタルショップで働いていた。
このDVDの前で一組のカップルの男の方が
「すっげぇつまんない映画!!!」
と熱弁してた。
同じ頃、実家の母親から電話がきた。
「第九地区っいう酷い映画を見た!」
と愚痴を言われた。
この二つの出来事が少なからず影響してか、なんとなく手をつけていなかった、昨日まで。
Amazonプライムに入ってなかったら、おそらく死ぬまで見ることはなかっただろう。
冒頭、10分も待たずして、映画に釘付け視線。
なんてこった。
滲む脂汗、喉を下る生唾、暇潰しように待機させていたスマホ完全放置。
とんでもない
とんてもない
とんでもない、映画だ、これは。
こんなにもセンスが光る、新鮮で、無慈悲で、馬鹿馬鹿しくて、常軌を逸してるエイリアン映画を、見たことがないじゃないか。
勝負に出てる。
この映画は勝負に出てる。
本気で勝ちにきている、本気だ。
リアリティとファンタジーのギリギリの狭間で攻めに攻めてる。
過去に我々が見たエイリアン映画を駆逐するかのように。
なんてこった。
なんてこった、なんてこった。
こういう映画、ほんと、大好きだ。