映画史上こんな冴えない主人公がいただろうかってくらい冴えないオッサン、ミヒャエル。
なんか名前はカッコいい!
でもミヒャエルは外見じゃなくて行動もなかなかヤバい。
出ていった恋人を追いかけてウィーンからベルリンまで行った矢先にゾンビ騒動に巻き込まれる。
その未練タラタラぶりが必死すぎてちょっと怖い。
特にフォークのくだりとかイラッとくるぐらい。
彼女もまた微妙すぎる感じで、オープニングのミヒャエルとのイチャラブ写真とかちょっと見てらんない。
痴話喧嘩?シーンとか何見せられてんだろ?ってなる。
でもそれを補って余りあるのがミヒャエルと偶然行動を共にする少年ハーパーくん。
これが若かりし頃のディカプリオを彷彿とさせるイケメン。
しかも良い奴!
ミヒャエルと写真撮ったりとか、だんだん仲良くなっていってからのラストは泣きそうになった。
肝心のゾンビは設定がなかなか面白くて、感染しただけでは発症しない。
ある条件下でゾンビ化するんだけど、それが話の肝になってたりする。
おそらく超低予算なんだろうなってのが分かるけど、たぶんこの設定も低予算をカバーするために生み出された副産物な気がする。
ゾンビと全然戦ってくれないので「そこで頭刺せよー!」とかやきもきしちゃうけど、60分弱という短さもあって一気に観られる。
バイオハザードみたいなドンパチ期待するとダメだけど、低予算B級ゾンビ映画としてはなかなかの出来。