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マイ・プライベート・アイダホのpikaのレビュー・感想・評価

3.0
鑑賞者に如何に映画を通して想いを伝えるか、という作品作りの存在意義たる伝達方法としての正攻法ではなく、作家個人の個性の実験的芸術観を込めている印象が強い。
伝達方法そのものが作り手の芸術観を反映していると言うのか、パッチワークのようなアンバランスで不可思議な演出の積み重ね自体に意味を含ませていると言うのか、伝説レベルの俳優リヴァー・フェニックスの存在感然り、作品を構成するテーマや役者、ビジュアル的な魅力などに作品自体の魅力が直結している。

映画としてのクオリティだとか上手さ云々ではなくそういった要素に惚れるか惚れないかなんだろうけれど、個人的には前半はめちゃくちゃ退屈で後半から少しずつ面白くなっていき、結果楽しんだっつー後味だったけど全体で見ればそこまでハマらなかった。
要素を抜き出すとひとつひとつ興味深く面白いし、一筋縄ではいかぬ的な構成は一貫性はなくともいい意味で予想外っつーか、だからこそ面白いという斬新な魅力になっていたんだが好みではなかった。
ガス・ヴァン・サント作品は好きなのと苦手なのとハッキリ分かれる(^o^;)個人的に中期〜近年作が好みなのだろうか。初期作も見ていこうと思っていたけど一番評価されてて有名な今作でつまづいてしもうた。
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