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かくも長き不在のbutasuのネタバレレビュー・内容・結末

かくも長き不在(1960年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

行方不明の夫アルベールにそっくりな記憶喪失の男に執着する女の話。結局本人だったのかどうか言葉では明かさないものの、アルベールと呼ばれてとっさにホールドアップしてしまう男を見せるラストシーンで余韻を残そうとしている作品。テーマとしてはとても好き。

ただ、あまりに前半のテンポが悪すぎてキツかった。1時間半程度しかない映画なのに、二人がまともに言葉を交わして話が動き始めるのは映画開始から1時間くらい経ってから。不必要なシーンや登場人物が多すぎる。一つ一つのシーンも「本当にこの尺が必要なのか」と苛ついてしまう程度に長い。あと必死になるのもわかるが、主人公の女があまりにグイグイいくので、強引で自分勝手に見えてしまい、少し感情移入がしにくかった。肝心のホールドアップのシーンも、そこに至るまでの展開も含め、どうにも不自然であざとさばかりを感じてしまった。
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