もじゃ太郎

日本のいちばん長い日のもじゃ太郎のレビュー・感想・評価

日本のいちばん長い日(1967年製作の映画)
4.1
ポツダム宣言受諾を決断し、玉音放送までの激動の24時間を映画化したもの。

それまで戦争で負け知らずたった島国が敗戦を受け入れることは大変なことだっただろう。軍部の責任逃れにも見えるが、戦前の受諾を渋る気持ちも分からなくない。

さらに、宮城事件に発展する。「日本軍の勝利まで死力を尽くす」、「上の命令は絶対」という軍の教育の徹底が招いた負の遺産か。玉音放送までにこんなドラマがあったのは知らなかった。

日本のその後の発展はこの敗戦に学んだことを忘れてはならないと思った。そして、同時に宮城事件を企てた青年将校に学ぶことがあるとすれば、「変化を受け入れる勇気と決断力」だ。戦局が変化してそれまでの命令が否定された際、受け入れることが出来ずに事件に至った。同様にこれまでの状況が変化した際、過去の成功例に囚われて失敗をする、ということはビジネスにおいても起こりうることだ。