キャッスルグレンギャリ

幸福(しあわせ)のキャッスルグレンギャリのレビュー・感想・評価

幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)
3.7
U-Next。淀川長治、山田宏一、蓮實重彦の鼎談本「映画千夜一夜」で語られていたので観てみました。お三方の年齢、本の古さから、てっきり1930年代、40年代の白黒映画かと思ったら、まあまあ新しい1960年代のカラー作品でした。
ストーリーは淀川さんが語る通りなのですが、この作品を深読みできる感受性を羨ましく思いました。
筆者には酷い旦那の身勝手な話としか受け止められませんでした。妻ともうひとりの女性を愛して、妻が亡くなったらあっさりともうひとりをあっさりと妻と迎える。
私はこの二人に子供ができたら、前妻との子供はどうなるの、継母はやさしくしてくれるの、親戚、周囲の人たちはどうかんがえる、と現実的なことを想像してしまい、本作の良さを読むことはできませんでした。