ナガノヤスユ記

フォレスト・ガンプ/一期一会のナガノヤスユ記のレビュー・感想・評価

3.7
中高時代の一時期まさしく「豆と人参」のようだった太っちょはいつも『フォレスト・ガンプ』が一番好きな映画だと言っていた。影響か知らんが高校でも大学でもアメフトやってた彼に久しく会ってない。今頃どこで何してるやら。


自分自身は実は初見。
ゼメキス作品に抵抗があるわけでも何でもないのだけど、なぜか縁遠いことが多い。多分そこに理由はないし、無理して見出す必要もない。ガンプの言うように。トム・ハンクスの芝居も時折苦いのだけど、これは問題なかった。

頭とケツの羽根のショットが象徴的だけど、ゼメキス作品はとにかく病的なまでのショットへの拘りにその基幹があると思う。どんな撮り方してんのかまるで想像もつかないもの多々。そういう挑戦がある種映画全体のモチベーションにもなってるんだろう。そこに必然性があるかと言えば (しかも莫大な金をかけて)、自分も含め多くの観客がそれを感じているかは疑問ではあるけど、そんな説明責任を果たさなくても成立するから映画は映画らしくもある。

そういう意味ではこの映画もなんだか大味なんだけど、かといってただのバカ映画とは憎めない懐の深さがある。