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阿修羅のごとくのsahoのレビュー・感想・評価

阿修羅のごとく(2003年製作の映画)
3.5
"波風立てずに過ごすのが女の幸せなのか"

父の不倫疑惑に姉妹で会議をすることから始まり、姉妹それぞれの事情を描く。
海街diaryよりも人間臭い姉妹もの。
女性っていつまでも女性だんだよね。
心の中に秘めたドロッとした想いは女性なら誰でもあるんじゃないかな。
姉妹って、手を組んでみたりその手を離してみたり、心内で嫌ってみたり1番の理解者だったりするのかな。

昭和の家族のドラマだから男尊女卑が色濃く残る演出はあるし、「男だから」「女だから」という言葉が多くて、もやもや感はあり。
そもそも良妻はしたたかに見て見ぬ振りすべき、という考えが一切納得いかない。
現代に合わない古臭いセリフや演出は向田邦子だから…と言い聞かせて心を落ち着かせる。
そういうのをなしにしたら会話劇としても楽しめるし、毒付き感がなんともいえない。

今思うと、4姉妹キャストもすごいけど、桃井かおりや長澤まさみも出演とはかなり豪華…。桃井かおりと大竹しのぶのバトルシーンは必見。
深津絵里の慎ましい美しさにはうっとり。。。

41本目 / 2022
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