saho

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのsahoのレビュー・感想・評価

4.0
”My color”

スコセッシxデニーロxレオの最高タッグ…!
約100年前にネイティブ・アメリカン居留地で起きた連続殺人、その背景にある根深い人種差別の実態。
ここにレオが昔演じたFBI初代長官のJ・エドガーが関係してくるというのが不思議な縁なのか。

叔父と愛する妻の板挟みに翻弄されるアーネストという短絡的なストーリーではなく、善悪では計り知れない人間の弱さを突きつけてくる。
葛藤をエモーショナルに描くのではなく、彼の愚かで薄っぺらい行動、その矛盾を淡々と描く。
ただ彼は劇中で描かれる誰よりも最も人間らしい。
長年人間の弱さを描き続けてきたスコセッシの真骨頂。
ラストの演出にはびっくりしたけど、調べたら「なるほど…」と。
結局FBIのプロパガンダに利用されてしまった今回の事件。
からのあのラストは、白人に迫害されても利用されても屈することはないというオセージ族の底力を見せつけられて胸が熱くなった。

💉📻

7本目 / 2024
saho

saho