ワンシチュエーションのお手本のような名作。後世たくさんの作品のモチーフにもなっていますね。
陪審員たちが有罪か無罪かを決める話。
それぞれの立場と信念が交差する。
みな最初は他人という感覚に、恐ろしく冷たい。本当に他人事。
見知らぬスラム街の少年の命は、今夜のナイターより優先度が低くなってしまう。
先入観と偏見。
そこから脱出することはとても難しい。
そして何かを決断する時、自分という人間性が押し出されることにはとても無自覚。
多数決に流れてしまう同調圧力も怖いし、自分の意見に対する批判にどれだけ冷静でいられるか。
善悪ではなく、真実の追求。
出来の良い教養ビデオのようでいて、しっかりと娯楽作品に仕上がってます。
でもおじさんばかりが狭い部屋に集まって、なかなか暑苦しい。