モリユウキ

十二人の怒れる男のモリユウキのレビュー・感想・評価

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)
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民主主義と自然科学が理想とする世界って感じだな〜。
人間が集まって話し合う時に起きる、いつの間にか話が変な方向へ行っちゃう様子なんかもきちんといれつつ、あくまで理知的にwhyを突き詰め続ける様子が心地良かった。怒れる議論の後でも、役目が終わって各々が裁判所を後にするあっけなさにはノーサイド感があって清々しい。12人のキャラ設定もリアリティがあってよかった。
日本みたいな同調圧力の強い国ではNo.7やNo.12みたいなみんなが言うならそれみたいな決定が進みそうで、すげー向いてなさそうだなとも思った。
これからは尊敬する人は?って聞かれたら本作No.8の男って言いたいな(有罪と思いながら公平に議論を扱ってた陪審員長や、あくまで理知的に有罪の立場を取り続けたNo.4もとても好感を持てた)。