このレビューはネタバレを含みます
学生時代にVHSを借りてこっそり大学の図書館で観たきりだったが、まさか映画館で堂々と観れる日が来るとは…
オアシスの『Wonderwall』の元ネタだが、映画を観た後に曲を聴くと、切なさが加味される。
確かにトチ狂ってるのに内容は薄くて、好き嫌いが別れそうな映画ではあるけど、個人的には愛着が強い一作。
女性を、幻想というフィルターを介してしか視ることができず、かつその幻想のイメージも自分の部屋に貼ってある絵画などに由来するものが多く、主人公はまるで狭い世界の王様のようで、痛ましい気持ちになる。改めて観ると、サイコのパロディもしていたんだな。
ジョージ・ハリスンの手がける音楽は、やはりどこか翳を帯びていて、好き。
『Singing Om』が流れる中で迎えるラストに漂う絶望感がたまらない。