このレビューはネタバレを含みます
トリュフォーの永遠に判ってくれない
フランソワトリュフォー監督初長編作。
新しい波の旗手となる熱血トリュホーの永遠の名作。
以後フランス、ヌーベルバーグを先導する本作子役ジャンピエールレオ。
彼の「わかってくれない」悪戯は、我々の子供時代を写す鏡だ。
わめき散らしたり
茶髪にしたりするんでわなく、
ひたすら
悪意の裏帰りである悪戯を繰り返す。
多くの監督に尊敬をうける本作は、
熱血トリフォーの情熱の塊だ。
ジャン少年がトリフォーの分身に見える。
本作が凄すぎるので以後
のトリフォーのフィルムグラフィーは、
勢いが弱まったかにみえてしまう。
2008年11月レビュー
追記
永遠のヌーヴェルヴァーグの若き騎手
フランソワトリュホー
本作の出現と評論家アンドレアパザンに見いだされた攻撃的映画批評を旗にかかげ
大人に宣戦布告したトリュホー。
CICビクタービデオで鑑賞、短編「あこがれ」も同時収録。
見た当初若かったが、なんでこんなに卑屈で、ひとりよがりで、無為自暴無駄こまらせをこれでもかと魅せるんだろうと
ちょっと拍子ぬけしたファーストインプレッション。
しかし時たち
あのラストの素晴らしさが、自分に迫ってくる。
そしてレオー少年のひねくれまくった心がよくわかってきた。
忘れていた、嫌すぎて自分も忘れていた。
若き日の消極や悪やマイナス攻撃したい欲望、自暴自棄たる心象
だれでもある
大人はわかってくれない
トリュホーにとっては、永遠にわかってくれない
大人への
親への
愛情の裏返しなんかもしれないって、このめんどくさい愛に自分も向き合う。
学校を飛び出し
家を飛び出し
ペンとカメラで10代にして、のし上がり20代に
ヌーヴェルヴァーグのはしりとして駆け抜けたトリュホー
自己を思いっきり解放し
俺はこれだよ!レオーをみろよ!おいっ!
と叫んだ野生の少年は、以後饒舌に映画を語りながら、フィルムを刻んでいく。
青春映画としては、とても内省的でわかりにくい現象観察映画でありますが、
あなたの頭にレオーは、どう写りますか?
追伸
現在本作発売のDVDジャケ写真がわかりづらすぎて、デザイン、要変更希望します。