『八犬伝』みたいな話なのだが、リヤベの実とかいう木の実（『八犬伝』の珠）が配布される範囲が狭すぎる。8個中4個は真田広之とその知り合いのところに届いてる。宇宙規模の話じゃねーのかよ。
まあ、この設定が象徴していると思うのだが、スケールが小さい。『スター・ウォーズ』のアメリカでの大ヒットを受けて同年に作られたというだけあって、急造のまがいものらしい底の浅さだと思う。R2-D2とC3POを7:3くらいの割合でミックスして知能を退化させたパクリキャラBEBA2（声がドラえもんっぽい）のウザさに辟易していると、こいつに7つ目のリヤベの実が授けられるという展開が訪れるので、さすがにヒドイなと思った。他にも80年代当時の風俗（暴走族とか、ディスコとか）が微妙に、しかし見逃せないレベルで混入しており、すべてが安っぽさに繋がっている。チャンバラシーンでの効果音にも脱力する。
しかし、比較さえしなければ、あるいは突っ込みを入れながら見れば、まあ楽しくなくはない作品だとは思う。前年、やはり『ジョーズ』の二番煎じを狙って作られたという『恐竜・怪鳥の伝説』のような突き抜けたクソっぷりは、良くも悪くもない。あと、宇宙に帆船というアイデアはハッタリとしてすごい。
