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パンチドランク・ラブのKSatのネタバレレビュー・内容・結末

パンチドランク・ラブ(2002年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

あまり評価が高いとは言い難いが、いやいや、これこそPTAの真骨頂ではないか?なぜこうも過小評価なのか、未だに納得いかず。

まあ、アダム・サンドラーは色々凄いし、エミリー・ワトソンはキュートだし、何より、いきなり事故が起きたり、楽器をわざわざ拾ったり、主人公が売ってるのがサイコロのついたトイレの吸引棒だったり、プリンで飛行機乗るとか、お姉さんが7人いたりとか、ハワイといいつつ明らかに日本の景色だったり、電話持って突っ走ったりと、ツッコミ所のオンパレードだ。

しかしながらそれが、周りから振り回されるアスペ的な主人公の精神世界や変化を的確に表しているのが凄い。無邪気に、狂っている。

そして、エルスウィットの画である。もはや全カットが写真。全編、白と青、赤のトリコロールを基調としていながらも、それがゆったりとした間を孕みながらも狂ったようなテンポに合わせて展開されるため、全く飽きさせない。

音響や音楽も面白い。途中で「He needs me」を繰り返す可愛らしい女性ボーカルは、「シャイニング」で泣き叫ぶ、あのシェリー・デュヴァルだ。

普通のラブコメに飽きたら、絶対に観るべき。
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