Benito

ラッシュアワー3のBenitoのレビュー・感想・評価

ラッシュアワー3(2007年製作の映画)
3.6
【 ジャッキー、パリで大暴れの巻 】

🎍お正月ジャッキー強化期間🎍

ラッシュアワーシリーズの製作費は…
1.約38億円
2.約100億円
3.約140億円…らしい。
これは、超高額なクリス・タッカーのギャラ、パリへの御一行様の交通費/宿泊費/飲食費、それに接待交際費やら広告宣伝費も含まれているとすれば当然かも。。

ジャッキーのカンフー要素はちょっぴり控え気味になり、アクション要素が増えつつある頃だったからしょうがないけど、シリアスな真田広之や工藤夕貴との絡みがあるのは嬉しいし、フランス映画界代表のイヴァン・アタルがタクシーの兄ちゃんで賑やかになるし、名優マックス・フォン・シドーが貫禄の登場だし、極めつけは監督ロマン・ポランスキーが変態警視役で自虐的ネタで現れたのは衝撃。


<サウンドトラック>
1,2作目に続きラロ・シフリンによる劇伴19曲。Rush Hour Theme Remix も挿入されていて、シリーズ中では全体的に一番完成度が高いと思う。やっぱりジャズミュージシャンからサントラ作曲家に転身したシフリンは一味違う。「ブリット」のようなベースやドラムがカッコいいスコアもあれば、「燃えよドラゴン」や「ラッシュアワーシリーズ」のように良くも悪くも欧米人が勝手にイメージしている東洋的なテイストがジャズと融合した事で生まれたサウンドもユニーク。今年(2022年)で90歳になるアルゼンチン人のシフリン御大の功績はもっと多くの人に知って欲しいところ。

そして劇伴以外に前2作のようなデフジャムによるコンピレーション版はなかったようで、映画で流れたのは、、オープニングでクリス・タッカーが交通整理で踊ってる曲はプリンス「Do Me, Baby」
https://youtu.be/MXvhLakjMqo

タクシーの中で「Lady Marmalade」を歌うジャッキーとタッカー。

あと、エルトン・ジョンの「Sorry Seems to Be the Hardest Word」も流れたし、パリのナイトクラブではゲンズブールとブリッジッド・バルドーのデュエットするフレンチポップ「Bonnie & Clyde」が聞ける。
https://youtu.be/v66HiF91gjQ

更には「Kung Fu Fighting」
Carl Douglas https://youtu.be/bmfudW7rbG0

事件解決後にジャッキーとタッカーが踊っている曲は1作目でもお馴染みのEdwin Starr の「War」だし、選曲もシリーズではベストなセンス。こんな贅沢な曲が並んでしまったから、サントラは作れなかったんだな、、と。
Benito

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