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高原の情熱のYAZのレビュー・感想・評価

高原の情熱(1944年製作の映画)
3.8
ジャン・グレミヨンの観る

高原にポツンと建つホテル
「守護天使」に集まる男と
女の狂気的な恋愛ドラマ

パリから高原訪れたデザイナーのミシェ
ルがバスで到着
彼女を乗せた山間走るバスを捉えたロン
グショットとても良いです。
彼女は当地で恋人ロランと待ち合わせて
るわけですが

画家としての才能の無さに自暴自棄状態
のロランとの関係がギクシャクしてる
ミシェル。そんな彼女に近付く2人の男
パトリスとジュリアン。
パトリスの心から消えない絶望的な過去
と深く関わるホテル経営者クリクリ。
心身共に健康で若さ溢れるジュリアンを
除くと暗い影引き摺るような2人の女と
2人の男(ミシェルはそうでもないかも

ミシェルを巡る3人の男とその内の1人
と関係引き摺る1人の女。5人の男女の
日常が続きますがミシェル視点という訳
でもなくむしろクリクリ含めて彼女を巡
る4人の個性で引っ張る感じ

狂気と言っても内に秘めた感じが終盤
パトリス主催の仮装パーティで一気に
爆発したかのような結末に向かう。
このパーティの異様さはなかなかで仮装
という非日常に放り込まれ壊れてゆくの
ですね

高原近くでダム工事準備が岩山爆破作業
を行ってる。オープニングも爆破で恋愛
ドラマとは無関係そうな工事現場の組み
合わせもまた不気味と言えば不気味

ジャケ写の二人は想像してもらえば予測
が付きそうで。狂気なドラマでありなが
らと結局そうだよねのオチでした
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