菅原文太主演の現代やくざシリーズ第4作目
ここ岐阜は広道会の縄張りであるのだか、大阪を拠点とした広域暴力団誠心会は鉄砲玉小池朝雄を送り込み乗っ取りを図る
散々好き勝手に振る舞い挑発する小池朝雄に我慢の組員伊吹吾郎、その舎弟渡瀬恒彦
だが賭場を荒らされたことで遂に親分の河津清三郎は小池朝雄の抹殺を指示する
だがそれすらも誠心会の目論見通りであり、言うなりの敗北を余儀なくされる
その決定に納得出来ない伊吹吾郎、付け込まれるスキを作った渡瀬恒彦は組から命を狙われる
ここにきてようやく菅原文太の出番！自らが余命幾ばくもない、弟伊吹吾郎を助けるため、クズな組織を潰すため、広道会一派が揃うクラブにライフル、拳銃、ドス、火炎瓶を持って死を覚悟しての殴り込みを敢行する！！
いかにも70年代！って感じ、退廃的で、お色気満載、ストリッパーのおっぱいが乱れ、濡れ場も多く、劇中流れる変な歌からしてそんな感じ
そして主演は菅原文太のはずだけどあまりそんな感じしない、群像劇って感じ
前半から中盤は小池朝雄が主役っぽい、あとは伊吹吾郎、渡瀬恒彦、荒木一郎らが目立つ
菅原文太はほとんど蚊帳の外、小池朝雄の抹殺を引き受けても肩透かしに終わる、見せ場はラストぐらいしかない
こんな主演級の出番与えられている小池朝雄はかなりレアなんじゃないかなぁ、いいもの見た感
その小池朝雄は誠心会の威と金の力を利用して何かと女とイチャイチャ出来るおいしい役w
でも菅原文太の情婦松尾和子？はそんなにうらやましくもない、おばちゃんにしかみえないw
花売りの女の子はかわいい！あと愛人契約する女の子で杉本美樹が出てる！劇中出てくる女たちの中では一人レベルが違う感じ
ただ出番は少なくめっちゃ脇役、クレジットもかなり下の方その他大勢の扱い、デビュー当初の作品みたいですね
そして荒木一郎のキモさもインパクトあった
この人は杉本美樹主演の「0課の女 赤い手錠」でこれまた凄い役してたイメージしかない、世代じゃないので他の活動は知らない人
でも見るからに70年代ですよね、髪型、ファッション、キャラクターにしても
ストーリーは正直腑に落ちない、逆ギレ、無理心中みたい
悪役にあたる河津清三郎や高宮敬二なんかも正直全然憎らしくない、長い物には巻かれろ的な処世術、組織を守るために仕方なしにって感じ
むしろ菅原文太らのほうがやってることがむちゃくちゃ、筋が通ってないの
こんなことしても誠心会を喜ばせるだけっしょ、でもそんなのも関係ないんでしょうね
どうせ死ぬなら大暴れして憂さを晴らして的な大迷惑なやつ、自分も死ぬから後のことなんか知るか！的な無責任さ
このめちゃくちゃさ、まさに任侠から実録路線へと移る間の作品って感じ
菅原文太は脇役っぽいし、特にヒロインもいないんだけど、個人的には嫌いじゃないです、こういうツッコミ出来る作品って楽しい
