真田ピロシキ

バイオハザード ダムネーションの真田ピロシキのレビュー・感想・評価

2.4
名前だけ拝借してるミラジョボビッチの2時間PVシリーズは蛇蝎の如く嫌っているのだけれど、原作ゲームがそれほど好きな訳でもない。しかしシュータージャンルへ目覚めさせてくれた4には思い入れがあって、ゲーム自体が古びた今となっても自分の中では特別な位置にある。

本作の時間軸は4の後で多分6より前。軽口ばかり言ってる面白い兄ちゃんだったレオンのキャラクターも多少引き継いでいる。多少でしかないのが残念。あのモヒカン兄ちゃんとは面白いやり取りができただろうに。このCG映画に限ったことではなく、バイオハザードシリーズは洋画の雰囲気を醸し出そうとするのに熱心だが、演出面が「ほうらカッコいいだろう」と言わんばかりのカッコつけが多くて寒い。正しくB級映画をできてた4は奇跡の産物かと思う。

バイオと言えば制御不能な生物兵器を全く懲りもせずに何度も使うアンブレラとそれに続く悪の組織。いつかウェイランドユタニ社と無能集団同士で組んで世界にカオスをもたらしてほしいですね。本作も内戦の国に半ゾンビの化け物がうろつく惨状。政府にも反政府勢力にも全く得がないと思うのですがバイオ民の行動に整合性を求めても無駄。鍵となるエイダは相変わらずレオンとベタベタの馴れ合い。はいはい、銃口向けあってるけどどうせ撃たないのは分かってますよ。せっかくだからチューしちゃえよーブラジャーをチラ見させて安い性的アピールも抜かりない。

お約束まみれのバイオで1時間を超えたくらいでは自分で操作しないので既に飽きていたのだが、これまたお馴染みタイラント君登場からはちょっと面白い。本作の特徴にリッカーを操ることがあって、タイラントに襲いかかるリッカーの群れという珍しい画が拝める。そしてどうせロケットランチャーで倒すんだろと思っていたら、意外と捻っていてそこでもリッカーを有効活用。お約束であの大統領が巨大モンスターになるのだろうと思っていたらそこも伏線を見せながら外してて、酷いストーリーながらいつもの展開ではなかった。モヒカン兄ちゃんから貰った防弾ベストが全く意味なかったり、タイラントに打ち上げられてぶっ飛ばされたレオンが傷一つ負ってなかったりするのは気にしてはならない。

エンドロールでは6のプロモーション映像が流れるが、6は体験版があまりにクソだった上に評判も最悪なのでやっていない。一人称視点にモデルチェンジした7は評判良く、12月にDLC同梱版が出るので買うかもしれない。