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ボルベール <帰郷>のemilyのレビュー・感想・評価

ボルベール <帰郷>(2006年製作の映画)
3.9
ライムンダの夫が娘のパウラに本当の父でないことを明かし、性的な行為を迫る。パウラはそんな父親を刺してしまう。ライムンダは遺体を隣のレストランの冷凍庫に隠し、夫は出て行ったことにする。そんな頃叔母の死も降りかかる。遺体を隠したレストランで店員に間違えられ、近くで映画撮影していたスタッフ達に食事を提供することになる。同時に叔母の住んでいた田舎町では、ライムンダの亡くなったはずの母親が生き返って面倒を見ていたといううわさが流れていた。

奇想天外な物語なのに、なぜか描写が明るくて、スペイン独自の女性の強さが際立つ作品になってる。スペインのバルコニーとか家具とか女性らしさの中にユーモアもあったりして楽しめる。

物語の根本にある母親の愛。
それに交わるストーリー展開はかなりメロドラマ風ではあるが、女たちはしたたかにしっかりその罪を背負って生きていく
覚悟が見える。
男がほとんど出てこない映画で、女のつよさしたたかさが
際立つ作品。
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