もう60年も前の映画なのだね〰
今の日本映画と同じ日本映画の括りにするにはあまりにも違い過ぎる。
ここで描かれる社会の匂いは、今、同じ国とは思い難い。
鬼才今村昌平監督の初期作(監督デビューから3年)
とにかく、ガチャガチャしていて、ごちゃごちゃしていて、ドヤドヤしていて、
不道徳的だが、エネルギッシュ!
汚い舞台だけど、どこか輝いている!
どーしよーもない連中の話なのに、最後は
突き抜ける明るさがある!
独特の世界、今の日本にはない空気感!
横須賀のドブ板地区、アメリカ軍のおこぼれで街自体も、人々も、生きている。
そこのチンピラたちは、軍の残飯を豚の餌に貰う商売を始めるのだが、、、
登場人物みんなが誰かに寄生し、頼っている。
そう、街全体がアメリカに寄生しているのだ。
きっと、あの豚を映画的にも使うだろうなと予想していると、案の定、、😅
やっぱり使ってきたな😅
役者さんたちのエネルギーも凄い!
主演の長門裕之、大坂志郎、小沢昭一、
加藤武、みんな良い!
丹波哲郎の若頭も面白い!怖いけど、笑っちゃう。
それから、本作がデビューなのかな、
吉村実子。
決して美人ではないけど、何か惹かれちゃう健気で、助けてあげたくなっちゃう😅
61年の日本はこの状態だった。
思い切りアメリカに寄生して、ペコペコして、それでもたくましく生きていた。
さあ、そこから、日本はどうなったんだろう。
ここから、日本は先に進めたのかな、、、
ラストは、多種多様な人物たちの中から
あの人物が寄生社会から飛び出していく!
結構好きなラストでした!