夜な夜な映画祭

南極料理人の夜な夜な映画祭のレビュー・感想・評価

南極料理人(2009年製作の映画)
4.1
飯が美味そうだっ!!

先日のテレビ再放送の録画で観た。めちゃくちゃ好きな映画だ、というのは今回の感想で、5年前に観た当時はあまりピンと来てなかった。食べ物とか仕事とか家族とか、若いうちはそういうアンテナが鈍感だった。

仕事と家族との距離、仕事仲間との距離、自分との距離、、、いろんな距離を保った中で人はバランスを取っているが、この映画では、仕事との距離が絶妙で、少なくとも描写の上では、一見ゆるい。かと思えば、やりたい仕事が南極にしかない、というようなハッとさせられる台詞があったりもする。

そんな中、彼らを支えるのが飯だ。飯を用意する堺雅人も、出てくる飯の数々も、それを食べる登場人物(おじさん)たちのリアクションも、全て愛らしい。

特にエビフライのシーンだ。過酷な状況下で仕事をしながらエビフライを楽しみにする仲間たちの無理矢理な要望に応え、堺雅人は本当は違うと思いながらも伊勢海老をフライする。その際、せめてもという感じで頭の味噌をタルタルに使うという一工夫を加える、これが愛らしい!

腹を空かして観ることオススメの映画。オーロラが空に現れても、目の前のラーメンには敵わない。