カトキチ

タクシードライバーのカトキチのレビュー・感想・評価

タクシードライバー(1976年製作の映画)
5.0
大統領候補を狙撃した男の日記を元にポール・シュレイダーが書き上げた脚本をマーティン・スコセッシが映像化。とてつもなく狂気で孤独な作品だが、カンヌ映画祭のパルム・ドームを受賞し、映画は大ヒット。その後たくさんのフォロワーが生まれるほど強烈な内容ながら、映像的にはヒッチコックのカメラワークでヌーベルバーグをやるという非常に実験的な試みがなされている。とりこまれた映画は『めまい』、『間違えられた男』、『裏窓』、『四季を売る男』、『不安は魂を食いつくす』、『彼女について私が知っている二、三の事柄』、『男と女のいる舗道』、『捜索者』、『鬼火』、『死刑台のエレベーター』、『スリ』、『田舎司祭の日記』、『白鯨』など枚挙にいとまがなく、あまり語られてないが実はサンプリングムービーとしての魅力もあり、その辺はタランティーノに先駆けていたともいえる(実際この作品はタランティーノのオールタイムベストだったりもする)。BDの音声解説がおすすめ。
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