幕のリア

タクシードライバーの幕のリアのレビュー・感想・評価

タクシードライバー(1976年製作の映画)
5.0
@早稲田松竹

何年振りか何度目か。
スクリーンでは初鑑賞。

トランプ就任のこのタイミングでの鑑賞は、更に高まるものが。

ネオンに滲むニューヨークの薄汚い街並みが妖しくも美しい。
今から40年前。
今更テーマ云々は割愛して、もはや記録映画として素晴らしい。
ちょっと前に訪れたハーレムにもこの湿った埃っぽさを感じることはなかった。

トラビスの絶妙の間に、アイキルユーおじさん、嫁はんマグマム44でぶっ殺すマン、面白ポイントは相変わらず満載で飽きる事がない。
ビバリーヒルズコップはドゥユーノウミー?
トラビスはトーキングトゥミー?

ラストについては、バックミラーに写る顔だけで口を動かす場面は無いベッツィとの会話、いやそもそもベッツィがタクシーに乗り込んだことも、いや事件後ヒーロー化されたことすら、トラビスの夢の中のことなのでは?、全身に銃弾を浴び指で頭を打ち抜き虚空に浮かんだ妄想なのでは?、と解釈することにした。
バックミラー視点がブレる違和感は、そんなうまくいく夢も現実もある訳ないだろと挑発されるかのよう。

ベッツィの神々しさとアイリスの瞳は筆舌に尽くしがたい。

さ、明日は沈黙サイレンス見るかなっと。

2017劇場鑑賞8本目
幕のリア

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