竜平

ドラゴン危機一発の竜平のレビュー・感想・評価

ドラゴン危機一発(1971年製作の映画)
3.3
ブルース・リー扮する何やら凄腕の男がタイにて製氷工場に潜む麻薬密売組織の悪事を暴く。そして炸裂する鉄拳制裁、という話。

オープニングの飛び蹴りの写真、全部同じなのウケる、ってのは本当にどーでもいいとして、今作は時代的なノスタルジーに触れるも良し、少々小馬鹿にしつつ見るのも、まぁありなんじゃないかなと個人的には思う。ストーリーに関してはね、目を瞑る、まではいかずとも何か戦隊モノでも見るような感じで触れるといいのかも。ただ意外と人が死にまくるエグい展開だったりもするという。とにかくブルース・リー印の、文句なしにかっこいいカンフーというのがやっぱり見所。先に見た『燃えよドラゴン』と比べると今作のブルース・リー扮する男は人として隙があるというか、闘わせたら強いけど酒や誘惑には負けてしまうような、なんというか「達人」というよりも「一般人」っぽさがある。そこらへん作品毎に異なるキャラの彼を見れて楽しかったりして。母との約束を思い出してペンダントを眺める度に流れる音楽、で、その約束も破ってしまう、これはもはやお決まり事。そしてそんな彼が巻き起こしてしまう、取り巻きとのちょっとしたドラマ。バトルじゃない部分で魅せるブルース・リーの魅力というのも今作の見所のひとつかも。

最終局面、ポテチか何かを食いながら敵のアジトに向かう変な余裕さ、これには笑ってしまった。最後はやっぱりあっぱれ。暇潰しにぜひ、な一本。
竜平

竜平