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セーラー服と機関銃のcyphのレビュー・感想・評価

セーラー服と機関銃(1981年製作の映画)
3.9
年始の京都でおすすめされて鑑賞 何観てんだっけ!??と100回くらいなるすごい作品 薬師丸ひろ子さん♡の気持ちでみることになるんだろうと思ってたら渡瀬恒彦♡♡となった 「だってわたしはあのひと(父)の娘であり母であり、時には妻であったんだから!」とたったひとりの父の葬式で朗らかにのたまう若き薬師丸ひろ子が最愛の組員である渡瀬恒彦にファーストキスを差し出して物語が閉じるというファザコン救済映画で感動した クレーンで宙吊りにしてコンクリ責めされたり謎の施設の謎の十字架に磔にされたりはさすがに趣味すぎる&時代すぎるけど、セックスしてくれるお父さんを求めてるだけクラブは時を超え永遠でありがとう

とにかく大ヒット商業映画とは思えない変な映画 ラノベのはしりみたいなチンケなストーリーラインに飛び乗って暴れ馬として走り狂う相米 長回しにじっと息をひそめていれば必ず何かが起こる 知り合いの暴走族と合流して二人乗りでバイクを乗り回すシーン、遠ーい屋上でドラム缶に火をくべ続けるシーン 薬師丸ひろ子はずっと少年と少女のあいのこみたいな衣装がフェチくて可愛くて、鈴鳴る声と凛とした佇まいで襲いかかるヘンテコ展開にきちんと筋を通していく

いちばんフェチくてラブだったのは事務所に機関銃をぶっ放されて迷いなくセーラー服の星泉を抱えこむ渡瀬恒彦 女子高生を組長にするだと!?みたいな葛藤ゼロで目の前の小娘を真に親として慕うその忠誠心の気高さよ これからはこの渡瀬恒彦を想いながら主題歌聴けるなんて幸福だ
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