岩井俊二監督がTVドラマ時代に製作した、もはや伝説的存在の夏色童子譚「打ち上げ花火、下から見るか？横から見るか？」
本作は私が小学生の時、夏休み中に放送していたのをたまたま観た思い出があって、
子供ながらに初恋のドギマギ感と大人びた少女の魅惑、
そして途方もなく長く思えた夏休みに経験する、少年少女の切ない一頁に強く心を揺さぶられたのを覚えています。
中でも少女を連れ去る母親の顔がめっちゃ怖かった記憶と、あと奥菜恵の生着替えにムズムズした思い出も…。
当時「あっぱれさんま大先生」のエースだった山崎裕太がヤンチャな小学生を好演しており、しかも記憶よりも随分と小さくて可愛らしい。
そういえば同じあっぱれ～出身のブリが大好物の女の子とか今はどうしてるんでしょう？
こうして改めて観てみると、とにかく子役たちがみんな凄く良い仕事をしていて、現代の子役には見られない自然な演技の上手さに終始感心しちゃいました。セリフもいちいち可愛いし。
本編ではJリーグに言及するシーンが多いけど、思えば1993年はJリーグが誕生した年でとにかく超盛り上がってましたね。
ジーコ、ラモス、アルシンド、リネカー、ビスマルク、ストイコビッチ、懐かしい響きです。
ちなみに私は小学生低学年の頃、リトバルスキーに似てると言われてたのをふと思い出しました。
MVを多く手掛けてきた岩井俊二ならではの独特の演出が光り、
涼水をなみなみと湛えた青く煌めくプールと、そこで清らかな少女が戯れるエロスとを融合させた映像はもはや崇高ささえ感じさせます。
本作は美少女・奥菜恵の透明感と危うき処女性があってこそ成り立つストーリーだと云っても過言ではありません。
もうすぐ劇場アニメ版も公開されるし、一体どんなシナリオになるかとても楽しみです。
