栗生

レオン 完全版の栗生のネタバレレビュー・内容・結末

レオン 完全版(1994年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

美しく残酷で儚い、最も完成された恋愛映画の一つ。

レオンはマチルダに出会う事で、マチルダと共に地に足を付けて生きていく事を望むも、マチルダの弟(マチルダが家族で唯一愛していた)の仇である麻取のトップと共に自殺する。(マチルダを守るため、もしくは仇を撃つために)

レオンが死んで悲しい、マチルダが可哀想というのは視聴者(僕)の思い過ごしで、マチルダはレオンの死を誰よりも強く受け止め、レオンが大切にしていた植物をレオンだと思い、地面に植える事でレオンの夢を叶えると共に決別し、劇中に描かれていたように強く、たくましく生きていき、そしてこの先幸せな人生を自分で選択できる素晴らしい大人である。
可哀想だと心配する必要など無い。
と5回観て気付いた。(4回はマチルダを不憫に思い泣いたが、5回目でマチルダの人間力、自立心に泣いた。)
勿論、マチルダにはレオンを失った傷は残り続けるだろうが、後追いするような弱い人間では無いだろうし、レオンの分も幸せになろうと思うのが、それができる強い人間だと考えるのが自然である。

殺し屋はその人の背景や、人格がどうであれ常に死と隣り合わせであり、守るもの(愛する人)を作ってはいけない。守るものができると言うことは死を意味する。例えレオンのようなプロの殺し屋であっても。それが殺し屋の宿命というものなのだと思い知った。
僕は殺し屋にはならないようにしおう。
栗生

栗生