『トレインスポッティング』
『ザ•ビーチ』
『スラムドッグミリオネア』
『127時間』
『イエスタデイ』
のダニーボイル監督。
がホラー。
自我を失い、ノソノソ歩いて、ウーアー言いながら人を襲って、食って、腐敗して廃人みたいな、いわゆる“ゾンビ”とはちょっと違う。
まぁゾンビなんだけど、めちゃくちゃ機敏で、凶暴で、走りまくって一心不乱に殺しにくる感じ。
血を浴びたり、噛みつかれるとものすごい速度で感染し、ゾンビになっちゃう。だから、タメがない。
間髪入れずに襲ってくるから、噛まれた悲しみとか、最愛の人を殺すのか!みたいな心の葛藤とかを許さない。
感染したと思ったら容赦なくやっつける。やっつけないとこっちが一瞬でやられる。
そう言う設定だからか、テンポが良い。サクサク次の展開に進む。なりふり構わず前に進む。でも進んだ先にゾンビ以外で色々トラブルが起きる。巻き込まれる。
つまり、この作品は“ゾンビ”アクション、と言うより、ロードムービー要素が強い。
目が覚めて、何やら閑散としてて、街を徘徊してたら、変な奴に襲われて、そこを助けられて、そこからあれよあれよとあっちこっちに。
行きずりの仲間達と出会い、、、別れ。
やっと逃げ込めたと思ったら、まさかの人間との軋轢。しかも相手は軍人。
もう敵は“ゾンビ”なのか、人なのか。
とにかく、どこでどうすればいいかわからないまま、取れる手段を手繰り寄せて、選べる手段を選ぶ他なく進んで、何とか諦めずに生き抜く。
そんな強い意志と、暗澹とした世界で小さな希望や笑顔を見出そうとするハートフルさも垣間見れる作品。
キーアートがおどろおどろしいドホラーだけど、中身はそうでもない、なかなか見所多いドラマ性がある作品。
最初のチンパンジーの件がいきなり感があって「え?なんなの、それ?」ってなるけど、そこはそれぞれ解釈しとけば良し、か。
ともかく、さすがダニーボイル監督。
話と着目点が面白い。
あの閑散とした街中シーン、CG、、ではないよね、どう撮ったんだ、あれは?