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メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬のsmithmouseのレビュー・感想・評価

4.0
宇宙人じゃないトミーさんは格好良い。
「年代物」という言葉の似合う、重力のある魅力を感じる。
舞台はテキサス。親友を殺した殺人犯に罪を償わせるため犯人、親友の遺体と旅をする。
旅の過程で出会うチョイ役ながらしっかり生きている人々や雄大な大自然が印象的。
また、メキシコとアメリカで本当に幸福なのはどちらなのかを考えさせられる構図やキャラクターの心情を感じ取れる細やかな演出、時系列を外した構成もあり鑑賞後にしっかりしたものが残る。
「看板だらけのこちらには埋められたく無い。」というメルキエデスの言葉にやむを得ず故郷を離れなければならなかった密入国者としての立場と魂の帰る場所を決めたカウボーイの意地が見える。
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