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ミッシング・サンのsmithmouseのレビュー・感想・評価

ミッシング・サン(2015年製作の映画)
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自分には採点不可能でした。

キッドナップものなんで「プリズナーズ」っぽい印象だったけど此方は家族が只管静かに壊れていく姿がメイン。
それはそれは繊細で丁寧な描かれ方で息子を無くした父と母の美談に成らない部分がクローズアップされる。
リストカットや息子の代わりの存在への愛情など拠り所を無くした想いが暴走するシーンの演技はコチラにまで重苦しさを与えてくるし献花に対する父親のシーンも結構胸に来る。
所々入る風景のシーンは何となくヴィルヌーブ監督みたいに独特の詩情の様なものが込められてる風に見える。

しかし、残念ながら本筋に関わる部分で描かれてない事が多過ぎる気がしてそれなりに感動はするが納得はできないという出来。
"象"が鍵と言う事で「エレファントソング」的な感動を期待したけど説明も驚きも足りなかった。
演技や映像や音楽と表現面のハイクオリティとストーリーや主人公達以外の人物描写等の物足りないシナリオ面がアンバラスだった様な(-_-)。

詰らないと切って捨てられない程センスとパワーが感じられる映画だったし、自分には難しかったんで、監督の次回作に期待〜( ´∀`)。
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