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妖婆のmayaのレビュー・感想・評価

妖婆(1976年製作の映画)
4.5
最高、、
芥川龍之介の原作が好きで検索してみたら映画化されてたんで喜びの舞を踊りながら観てたら、最初の「脚本、水木洋子」で狂喜乱舞してしまった...怪談の脚本家の方です。怪談が東宝の一大プロジェクトなのに、珍しく女性が脚本家だ、、恋愛ものでもないのに、、と思って観て度肝を抜かれ、またその物語への解釈の奥深さ(怪談をDVDで買うと水木さんの解説が1話1話ついてくる)に平伏したのだった...
怪談は「黒髪」が一番好きだったけど、今作もあの演出が投影されてて、かなりエポックメイキングだったんだな、、と思った。ただ怖い、という最近のちゃちい恐怖映画は惹かれなかったんだけど、やっぱり日本のホラーの怖さは、人間の過ちと後悔をはらみ、そのうらはら深い深い情念が燻りつづける「幽」という表現が的確だと思う。この微妙なニュアンス、表沙汰の部分ではない燻りが、どうともしがたいこの人の脚本の魅力だと思う。お島とさわ、愛と業じゃん...
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