桜田門外ノ変、外伝。
サスペンス仕立ての時代劇ノワール。
アヴァンタイトル、クライマックスのカットバックには驚嘆する事しきり。
なんでも岡本喜八はラグビーを研究して立ち回りを演出したという斬新さ。
音楽も相まって、随所に凝らされたテクニックに唸るほか無し。
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伊藤雄之助の禍々しい表情。
テロリストの首謀たる威圧感と猜疑心の化け物たる視線、したたかで隙のない語り。
今まで見た作品の中にも出ている事を知るも、意識して見た試しなく、大きな発見。
若かりし日の小林桂樹の佇まいに惚れた。
東野英治郎の説明台詞が、少々、いや、かなり長い。そして眠い。
描くべくはそちらなんだろうが、求めるのはそれじゃない。
その退屈さは脚本の所為でしかなく、岡本喜八の工夫と苦労はかなりのもの。
大雪の積もった桜田門外のセット。
白に白を重ねても意味無しと黒い雪を降らせたとかなんとか。
画面を覆い尽くす乱れ降る大粒すぎる雪も本作の主役。
2018劇場鑑賞62本目