Yukiko

哀愁のYukikoのレビュー・感想・評価

哀愁(1940年製作の映画)
3.9
2021年11月29日
『哀愁』   1940年アメリカ制作
監督、マーヴィン・ルロイ。
他の監督作品に『悪い種子(たね)』『クォ・ヴァディス』
『心の旅路』がある。

第一次大戦中、イギリス、ロンドン。
ロイ・クローニン大佐(ロバート・テイラー)は
ウォータールー橋でバレエの踊り子マイラ・レスター
(ヴィヴィアン・リー)と出会う。
その夜、劇場でマイラはバレエを踊る。
その姿をうっとりと観賞するロイ。
マイラはバレエ団の団長に隠れて、ロイと食事を共にする。


昔、この映画を初めて観た時は、涙、涙でボロボロと
泣いてしまった。

今回、久々この映画を観て、どうしてあの時こうしなかった
のかとか、マイラの対応のまずさが気になった。

まず、その①、バレエ団に所属してマイラが仕事として
バレエを踊っているのなら、厳しいとは言え、その団長の
指示を優先して聞くべきなのでは、と思うのだが。
そうすれば仕事を解雇はされなかった。
友人も解雇されることはなかった。

その②、クローニン大佐の死亡記事について事実確認を
していない。
記事を読んだからと言って、それが本当に真実かどうか
きっちり確認すべき。
目の前にいるロイの母にその記事を見せて、事実確認を
どのようにしたら出来るかを相談した方が良かった。

③、その時代、女性の仕事がないからと、いきなり娼婦と
いうのは・・・・・
ロイの母に事情を話して、仕事の相談をした方が良かったの
では、マイラの友人も含めて。
ロイの母は病院勤務なので、看護の仕事をすることができた
かも。

・・・・というように、この時このように対応したら、
娼婦にならずに済んだのでは?
そんなことばかり考えて、ストーリーの中に入っていけ
なかった。涙も出なかった。

二人が食事の後に踊るシーンは名場面だ。
少しずつ蠟燭の灯りを消していくのは素敵。
バックに流れるのは「蛍の光」の曲。
そして、ラブシーン。雰囲気ある演出だ。

ヴィヴィアン・リーさんが『風と共に去りぬ』出演の
翌年に撮られたものだ。
『風と共に去りぬ』とは正反対の性格、か細く、はかなげ
な女性をヴィヴィアン・リーさんは演じている。
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