「彼はヒーローなんかじゃない。暗黒の騎士(ダークナイト)だ。」
くぅー!たまらん!
またまた観ちゃいました。何回目だろ(笑)
とにかくカッコイイ作品です。
褒めどころはとにかくたくさん!
クリストファー・ノーランの作品の中でもトップレベルに好きな作品です。
脚本がいい!映像が綺麗!ストーリー展開のスピード感がいい!感情が高まったシーンになると無音になるところもいい!セリフの一つ一つがカッコイイ!豪華な役者陣もカッコイイ!もちろん主役のクリスチャン・ベイルがカッコイイ!
そして、どんなことよりも一番は、ヒースレジャーのジョーカーが最高にカッコイイ!
今まで多くの映画を観てきて、悪役やヴィランでここまでカッコ良かった悪者はいなかった!と、思えるくらいカッコよかったです。
残念なことにこの作品が完成して間もなく、ヒースは急遽してしまいましたので、彼が演じるジョーカーには会えないのですが、多くの映画ファンの心の中には今作のジョーカーの凄さは永遠に残るものだと思います。
今回のレビューはあえてストーリーを細かく掘り下げません。
それは、これから観ようと考えている人の楽しみを奪いたくないからです。
でも、私なりの見所は説明させてください。
今回はゴードン警部がまだ警部補の時の物語。
いきなり冒頭に前作(バットマンビギンズ)のヴィランだったスケアクロウが登場。出し惜しみすることなくキリアン・マーフィーを端役で出しちゃうところが凄い。
端役と言えば、ウィリアム・フィクナーも同じように、襲撃された銀行の支店長役で出てるところがこれまたいい!
ん?その人誰?と思った方は、是非ドラマ「プリズンブレイク」を見てみて!FBIのマホーン捜査官ですよ(笑)。
それ以外の部分では、ジョーカー自身が彼の生い立ちを語る部分があるのですが、これについては、DCコミックのストーリーや他のバットマンシリーズで語られていたもの、そしてホアキン・フェニックスが熱演した映画「ジョーカー」とも違うオリジナルとも言えるものなのだが、この内容もいい!
ヒース演じる今作のジョーカーは、彼の怪演に対して、一番しっくりくる物語になっていると思う。
通常、バットマンを映画などで扱う場合は結構多くのヴィランが出てきたりします。ドラマの「ゴッサム」なんかはクリストファー・ノーランが製作にも携わっていたようですが、だいぶ沢山のヴィランが登場します。
でも、今作はほぼジョーカーの一人舞台。もちろん、ジョーカーに影響を受けたトゥーフェースも出てくるのですが、他の面々はむしろ必要ないくらいジョーカーの存在が大きいです。
まぁ、バットマンと言えば、敵役にカーマイン・ファルコーニというマフィアのボスが特徴的なのですが、前作においてスケアクロウの毒ガスでアーカム送りにされていますからね。
今作ではジョーカーの手下達としてアーカム病院の患者達が大量に使われていますが、ファルコーニは出ていません。
そうそう、今作の中で象徴的なセルフとして出てくるのがコレ!
「ヒーローとして死ぬか、それとも生きながらえて悪に染まるか」
うーん、これこそがゴッサムシティーの深い闇の部分。
暗い部分が多いからこそ、ブルースは「光の戦士」が必要と感じていたのだが…。
彼の思惑とは正反対の方向、つまりジョーカーが思う通りのゴッサムになっていってしまう。
このあたりのブルースのジレンマやゴッサム市民達の心の闇もうまく描かれている。
もちろん、暗い闇ばかりでは無いと信じるブルースと同様に、市民の中にもしっかりと良心はあると見せてくれるところもこのシリーズの面白いところ。
おーっと、まだまだ書き足りないくらいなのですが、これから観ようと考えている方の楽しみを奪う前にここまでとしておきましょう。
ヒーローアクションが好きな方だけでなく、ヒューマンドラマが好きな方にもオススメ。是非ご覧ください。