TomomiMatsuzaka

ダークナイトのTomomiMatsuzakaのネタバレレビュー・内容・結末

ダークナイト(2008年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

人が苦しむことを楽しむジョーカーから、人が殺され続けるか、正体を明かしてバットマンを辞めるかの究極の選択を迫られる。

そこに正義の象徴の検事ハービィが現れて、ゴッサムシティーの秩序をバットマンはこの検事に託して、自分は名乗り出ようとする。それを力をもって皆を助けようとするも、犠牲者が出る。

バットマンは、バットマンを辞めてレイチェルと結婚しようとする。(諦めによる快感の選択)が、レイチェルはそれを阻止する。バットマンは必要な存在と。

ジョーカーは、恋人関係にあったレイチェルとハービィを拉致して爆弾を設置し、どちらかの命を助けるかの究極の選択をせまる。
結局、レイチェルが、なくなったことにより、ハービィが、狂気の悪に堕ち、それは、ジョーカーの狙いだった。
正義や偽善はまやかしで、正義の人は、不条理によって悪に染まっていくことを、ジョーカーは立証しにかかる。

バットマンは、すべての電話を盗聴するという犯罪を犯すことでジョーカーの場所をつきとめる。バットマンは正義ではない。

最後、橋の爆破予告をして、囚人と市民をフェリーに乗せ、そこに爆弾をしかけ、それぞれにそれぞれの爆破スイッチを渡して、どちらが先に押すかの選択をせまる。
究極の選択を迫られた両者は、それぞれスイッチを押さないという選択をして、生還する。

ジョーカーは、それぞれのシーンで自分の口が裂けていることを様々なエピソードで他人に披露する。どれもが妄想で、真実みがない。
自分の不幸体験を披露して、相手に恐怖心と自分に対する服従をせまる

ジョーカーがお金を燃やすシーンが印象的。
お金や名声がほしい普通の人と、正義や正しさ、裕福さを嫌い、それを恐れ、不安、悲しみの狂気に引き摺り込もうとする。

正義では戦えない悪と戦うヒーローは、最後、皆の象徴であるタービイに光を、自分に闇を着せて、すべてを背負ってならずものになる。

人の心の闇が狂気を生み出す以上、そういうダークナイトが、この世には必要なのかというメッセージ。
何が問題なのか、愛の欠如が、政治が、仕組みが悪いのか。
それは見る人によって考え方が違うのかもしれない
TomomiMatsuzaka

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