もじゃ太郎

ダークナイトのもじゃ太郎のレビュー・感想・評価

ダークナイト(2008年製作の映画)
4.2
ノーラン監督作品の復習、というかとりあえず本作を観たかっただけ。

ジョーカーに拠ったバッドマンの正義を見せることで、本当に正しいことが何なのか、価値観を根底から覆す映画。さすが漫画原作のハリウッド映画のあり方を一新した作品、奥が深い。

正論を言うと、そもそもバッドマンは自警団的な存在であり、悪を処罰する権利をそもそも持っていない。それがプロセスを無視して正義を振りかざすとどうしても悪い奴に見えてしまう。
対して相手は悪を超越した漢。人の良心を弄び、試すことにのみ生きがいを感じる精神異常者。どうしても勧善懲悪を描いたつもりでも弱いものいじめしているように写ってしまう。

それでもこれだけ暗い作品がスターウォーズを超える観客動員記録を作ったということはノーラン監督の力なのだろうな。

3部作の2作目は大体ダレるか、無難に繋いで大して盛り上がらない、ていうイメージがあるけど、2が最高の作品の1つだと思う。