アンゲロプロスDVD全集を買ったのに、本作を最後までちゃんと観たのは四年も経っていた（笑）。だってただでさえ気だるいアンゲロプロス作品のなかでも特に冗長で、それが３時間半だもの⁈
とはいえ4時間の「旅芸人の記録」を鑑賞し終えたときに感じた、アンゲロプロスの作家として非凡なる執念は同じだった。正直、個人的にはギリシャ圧政が薄まって詩的になった後期の作品の方が好きだけれども、まだ若かりし頃のアンゲロプロスの、荒削りだが熱量に溢れた超大作を、またそれを乗り切った観客だけが分かち合える達成感は一生忘れない体験。
それと一流の監督は、必ずオチのつけ方というか、クライマックスの昇華のさせ方が見事ですね。この余韻がたまらないから、アンゲロプロスは気だるくてもまた挑戦してしまうのです( ͡° ͜ʖ ͡°)
