ム

πのムのレビュー・感想・評価

π(1997年製作の映画)
4.0
2024-17(13)
執着は真実から遠ざけるという教訓をカオスに仕立てた映画だと思う。数学者である主人公の場合はそれが数字だっただけで、いわゆる陰謀論にのめり込んでいく人の頭を覗いたようで面白かった。
あとはいい意味で音響がまあ不快。耳ではなく脳みそをぶっ刺すような不協和音は本編のワンシーンとオーバーラップするもので、このおかげで以降は音だけでまるで不愉快なシーンも一緒に観たかのような錯覚に陥り、一度で二度美味しい最悪の視覚効果が生まれる。
絶対この監督は性格が悪いと思う。最高でした。
ム