シンタロー

アンナ・オズのシンタローのレビュー・感想・評価

アンナ・オズ(1996年製作の映画)
3.4
シャルロット・ゲンズブール主演のミステリー。アンナはヴェニスの美術館で絵画を盗み出す男を目撃するが…それはパリに住むアンナの夢の出来事。恋人はライターのマルク。兄トマとは疎遠で2年口を利いてない。アンナが眠りにつくと、夢の舞台は再びヴェニス…疎遠なはずのトマとはなぜか恋人?のような仲。絵画泥棒のマルチェロとも再会…絵画だけでなく、臓器売買にも関わっている闇社会の男だった。目を覚ましたアンナは、なぜか警察の聴取を受ける…2日前の晩、殺人事件のあったホテルの現場で目撃されている。なぜ通報しなかった?と身に覚えのない件で拘留されてしまう。アンナの眠りは徐々に深くなっていき、夢の中=ヴェニスで起こったはずの出来事の痕跡まで体に残るようになっていき…。
ストーリーはあってないようなものですかね…不思議の国のシャルロットとでも言いましょうか…とにかくシャルロットの魅力と、魅惑的なヴェニスの雰囲気が愉しめるだけで十分という気がしました。ショートボブのシャルロット可愛すぎやろ。ヴェニスは数々の映画で舞台になりましたけど、作品によって様々な顔を魅せる不思議な街。今回は「赤い影」寄り?不気味でしたが、もちろん素晴らしかったです。
ヴェニスのアンナの論文メモ[彼女は私の夢を見ているつもりだが、実は自分が夢なのだ]…夢が現実に取って代わる、がテーマなのかな。度々出てくる気味の悪い眼球=夢の暗示?昔失った物を大切に持ってるアンナってことなのでしょうかね。ちょっと自分には難しかったです。パリとヴェニス、両方のアンナにとっては、この結末は最高だったと思います。
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