アンナ・オズの作品情報・感想・評価

「アンナ・オズ」に投稿された感想・評価

nan

nanの感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

多感な10代に見たからかな、ストーリーはボンヤリなのに断片的な映像が色濃く覚えている。
また見たい。

そしてまた見た。
とにかく覚えていたのは緑が強調されている映像がパリのアンナが見ている“現実”赤はベニスのアンナの“まやかし”
ベニスのアンナのまやかしの中に出てくるパリのアンナは赤い服を着ている(劇中劇みたいなものでこのパリのアンナは本物ではない)これが分からないとストーリーに置いていかれる人は多いと思う。
ただし後半になるにつれてその境目(色分け)があやふやになり最後は…といったところかな。
睡眠が何よりも幸せな私にとって眠っているシーンが多い本作はまさに至福のひとときだ。とりわけ冒頭の午睡シーンは逸品で主人公アンナが微睡みのなかから抜け出すその瞬間が実に心地良い。

続き夢や二重夢といった誰しもが一度は体験したことがある夢そのものをモチーフにしているが、ストーリーはなかなかに難解。だが、実際に夢とはそういうものだろう。他人にはなかなか表現し難いものである。夢を見た瞬間は鮮明に覚えているのに少しずつ色褪せてきて、最後にはどんな内容だったのかぼんやりとしか思い出せなくなっていく。

故に小難しいストーリーはとりあえず画面のなかに置き去りにし、シャルロット・ゲンズブール演じるパリの女とベニスの女、二人の彼女たちのロリータ心くすぐる幼児性のある美を余すことなく堪能したい。

わたしとわたしが夢と現実の境界線をくぐり抜け邂逅する。夢の中のわたしが少しずつわたしを食いつぶしていく。

見方によっては全身が粟立つほどのショッキングな内容だが、夢のなかでしか生きられない人もいるのだとそう思いたい。

ああ、どうかわたしもワンカットワンカットがOshanteiでポストカードにしたいくらいハッと目を引く夢の中へ入り込めたらいいのに。
KyoSiro

KyoSiroの感想・評価

3.0
この映画、少女マンガぽいですよね
エンディングの曲が、確かタンゴだったような、なんか最後だけミスマッチだったなあ
8bit

8bitの感想・評価

3.8
難易度高すぎです。
この映画は考えてはいけない。たぶん。

夢が現実を浸食してゆく…。
自己の内面のたたかいと思いきや、第三者も巻き込んでいるように見えてくる、だまし絵みたいな映画。

夢の中では自分自身だけでなく、周りの人間の性格や人物関係がガラっと変わっていたり、まったく知らない人が出てくるような夢を見たりするのは一度や二度ではないので、そんな不思議さや不条理さがすごくわかるというか。
巧く映画として表現されているなと思いました。
ベニス繋がりか大好きな『赤い影』が無性に観たくなってきて脳がそっちに引っ張られてあまりちゃんと観れてないけどスゲーってなるシーンも多かったのでもう一回正座して観直します。あざっした┏○))
SatoEmiko

SatoEmikoの感想・評価

4.3
夢が現実を食い潰そうとする。

ヴェニスの怪しく綺麗な風景に、 子どもみたいに線が細いのに色っぽくつかみ所のないシャルロット・ゲンズブール、鮮やかな色彩の映像と、ラテンぽい音楽に魅せられて、この不安定な夢の世界につい身を任せて酔ってしまいそうな映画。
この手の現実と夢が錯綜する映画は大好きなので、シャルロット・ゲンズブールの可愛さも相まって序盤はかなり興奮して観れた。でもやっぱりインランド・エンパイアには劣り終盤は詰めが甘いように感じた。思うにこの映画は、何が現実なのかをはっきりさせすぎているように思えた。終始、赤を特徴的に使い画が綺麗なので観やすかったし、音楽も雰囲気がありひきこまれた。久しぶりに面白い映画を観た。