【歌はいいが映画はダメ】
昔見た記憶で書きます。
この映画、私は2回見ています。
最初はたしか1979年。当時私は某地方都市に住んでおり、その頃の地方都市では映画は2本立てが普通だったので、この映画も、別の映画が目当てで映画館に入ったら併映作品としてやっていたのでついでに見たということです。
その後、だいぶたってから、どこかで再度見ました。これはどこでだったか覚えていません。或いはテレビ放映かDVDだったかも知れません。
いずれにせよ、この映画、出来は良くありません。
なぜか。この映画はヒットした歌を中心に作られている。歌の正式のタイトルは原題でもある"YOU LIGHT UP MY LIFE"で、この歌だけで見ればなかなかいい曲です。
でも映画はダメ。なぜかというと、この歌を歌う女性の生き方がダメだから。
日本の映画サイトを見ると、ヒロインが(業界にコネを多く持つ)有力男性に裏切られるけれど、歌はヒットして彼女がキャリアを築いていく、というふうに書かれています。
でも、その前段階が書かれていないんですよね。彼女はそれ以前に付き合っている男がいたのに、上記有力男性と知り合ったので乗り換えたのです。乗り換えたけど裏切られた、って話なんですよ。乗り換えた理由は明らか。有力男性と付き合ったほうが自分のキャリアアップに役立つと踏んだから。そして打算の結果として男を乗り換えて、打算的な男に裏切られたって話がこの映画です。
だから、ヒロインには全然共感できない。有力男性は打算的だったけど、自分だって打算的だったんだから、自業自得。その辺を突きつめていなくて、何となくヒロインの歌がヒットしたからそれでいいでしょ、って展開なのです。
こんなクソ脚本の映画をほめる奴の気が知れませんね。