ブタブタ

タッチのブタブタのレビュー・感想・評価

タッチ(2005年製作の映画)
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~実写漫画映画を巡る旅~
あだち充作品の映画化として『みゆき』の井筒和幸監督と並び何故か犬童一心監督と言う有名監督による実写化作品。
しかしこの脚本の酷さ·····
犬童監督はおそらく『タッチ』を読んでもいないしそもそも野球に興味もなくルールすら知らないのでは思わせるほど酷い。
これは『もしドラ』です、と言っても信じちゃうかもしれない。
違いはヒロインが前田敦子か長澤まさみかくらい。
東宝シンデレラの長澤まさみと適当な双子を見繕ってガラガラポンした企画で出来た『タッチ』へのリスペクトも何もない映画。
野球を描いてる筈なのに「野球やってない」って素人にも分かる。
野球シーンに関してはあの『ROOKIES卒業』の方がまだマシ。
だって夏の筈なのに達也(と思われる双子)はマウンドで汗ひとつかいてない。
「この数分のシーンのために、その部分だけの野球をしてる風の撮影をしてます」って丸分かりなのはマズイんじゃ。
当時漫画・アニメが大人気だった『タッチ』の余りにも安易過ぎる実写映画化。
あだち充マンガって色々な評論がされてますがあだち充≒小津安二郎と言う評を読みハタと膝をΣ(・ω・)ノパシッ 打ちました。
「絵」だけで見せる演出や強烈な光と影のコントラストや静から動への移行、激しい動きの場面なのに敢えて完全な無音状態の世界になるとか実験的映像や演出を漫画でやってる。
ただキャラクターが突っ立ってるだけで可笑しいとか、パンチが「オンっ」て鳴いてるだけで全てがもう終わってしまってる事が分かって物凄く悲しい場面になるとか。
特に『タッチ』はセリフが少なく「絵」と「間」で出来てる漫画と言っても過言では無い( •̀ω•́ )✧キリッ
なのにこの映画は兎に角時間もないせいか登場人物がペラペラ説明セリフを喋る。
マンガの誰もが知ってるシーンや感動する箇所を掻い摘んで実写にしてみましたって感じは『Stand by meドラえもん』と同じ志しの低さ。
それから『タッチ』と言えばアニメの主題歌である名曲・岩崎良美『タッチ』ですけど挿入歌として流れます。
しかし!何故か岩崎良美ではなく知らない別の人が歌ってる?!
なんで???
当時韓流ブームだったから?
結論から言えば『タッチ』の実写化なんて無理。
長澤まさみさんが可愛いのは認めますが浅倉南と言えば「新体操」
体型が新体操選手じゃないし始めっから無理なのは分かりますけど。
それから『タッチ』だけでなく少年マンガの永遠のヒロインとも言える存在である「浅倉南」についてですが南ちゃんて典型的な「同性に嫌われる女の子」らしい。
僕は男なので本当の所ではよく分かりませんがうちの奥さんは大っ嫌いだと語ってます。
あれは計算でやってる「小悪魔的」なタイプではなく、本当に天然で純粋な「いい子」であり、本当は達也が好きなくせに双子両方にいい顔をし、結局その為に和也はいずれ捨てられるか自分から南から去る運命にある。
しかしそうなる前に南はそれをする事なく南のヒロインとしての立場を守る為に作者(神)によって排除された。
浅倉南は無垢で天然なだけに余計邪悪。
うちの奥さんの話しを総合するとそんな感じだそうです。
浅倉南を演じられる女優は満島ひかりだけでしょう。
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