るい

その男、凶暴につきのるいのレビュー・感想・評価

その男、凶暴につき(1989年製作の映画)
3.9

バカヤロー!!!


去年の年末見たのに感想書いてなかったバカヤロウです。見て満足して書いたつもりでいた。それくらい満足度高い北野武作品。

暴力刑事我妻の刑事物語。
なのですが暴力のレベルが違う。犯人を捕まえる為なら何でもする。のっけから相手が子供だろうが殴って蹴ってお構いなしという展開。この映画はこういう内容ですよってスタート。

北野武監督初作品との事でどんなのか期待して見たけどすごくよかった。1989年の映画でしょ、この頃の他の作品見たら時代だなーちょっと古臭いなぁと思う事が多々あるが、北野作品にはほぼない。流行りに乗っからず自分らしさ全開だからだろうか。

歩くシーンに尺をとる。歩くって単純な絵だけどその人の性格がなんとなく伝わってくるしその時の感情がしっかり現れる。

どうして警官になったんですか?
「友人の紹介」

始末書書いたんですか?
「書いたよ、お前の名前で」

バイオレンス作品だけどクスッと笑わせるのがビートたけし。漫才のような我妻刑事と新任配属の菊池ペア。

後半ぷつっと切れた我妻はとにかく異様な迫力を身にまとっている。そして、悪は刈り取られてもまたどこからともなく生えてくるっていう展開とあの倉庫の電気の使い方は秀逸すぎる。正直、他の日本の監督とはレベルが違うなって思った。

🍵こぼれ話🍵
韓国映画を邦画リメイクした作品の舞台挨拶でとある俳優さんがおっしゃっていました。

「関西の人ならよくわかると思いますが、笑いは恐怖になり得るし、恐怖を笑いにかえることもできる。」

すごく面白いことを言うなと思ったんですが、残念ながらPRされていたその作品にコメントのような要素は全く感じられなかった。

たぶん笑いと狂気の紙一重作品ってこういうのをいうんだよ。
るい

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