これもまた90年代臭がつよく、いま見るとなかなかクるものがあります。
ストーリーはほとんどありません。いちおう、殺し屋とか、口のきけない金城武とか、その恋人たちとか、いろいろ出てきますが、すべてPV的な映像を撮るための素材に過ぎません。香港のふんいきは伝わってきましたが。
ブレブレの手持ちカメラ、奇抜な構図、煩雑なカット割り。当時の感覚でせいいっぱいカッコつけようとしている感じが、なかなかキツいものがあります。そうなんだよね、80〜90年代はみんなカッコつけていたよね、と思い出す。むかしカフェバーとかで、音を消してこういう環境映像がよく流れていました。
じつをいうと、ウォン・カーウァイ見るのは初めてだったのですが、もう、あと1本くらい見ればお腹いっぱいになりそうです。