なかなか秀逸なアイデア・脚本だった。
インテリ純文学作家のモンク(ジェフリー・ライト)が、経済的な事情から半ばヤケクソで「ありがちなアメリカ黒人小説」(貧困とドラッグと警察沙汰)を書いたところ大ヒット。映画化の話も舞い込むのだが...という話。
話のベースは主人公の「中年の危機」を描いた感情移入しやすいストーリーテリング。出版社やハリウッドのアホさ加減をおちょくった箇所には笑った。
終盤、現実と映画内世界が入れ子状にリンクし始める。けっきょく現実世界の彼女とは「うまくいかなかった」んだろうなぁとそこが切ない。